キャンピングトレーラーやキャンピングカーのトイレは、汚水廃棄場(Dump Point)でだけ空にしてください。汚水廃棄場は、キャラバンパーク、ショーグラウンド、休憩所、ビジターセンターなどにあり、オーストラリア政府のNational Public Toilet Mapには、公共のものが設備とともに載っています。AussieCampsの地図には、ニューサウスウェールズ州で347か所あるのに対し、ノーザンテリトリーでは23か所しか載っていないので、人里離れた区間では、次の給油所と同じくらい慎重に、次の汚水廃棄場を計画しましょう。
州別の汚水廃棄場
下の表は、AussieCampsが収録しているNational Public Toilet Mapの公共の汚水廃棄場を、州別に数えたものです。キャラバンパークにも専用の汚水廃棄場があることが多いですが、民間の施設なので、この数には含めていません。
ウォッシュアウト(washout)は、空にしたあとのカセットやホースをすすぐための水栓です。ただし、備えている汚水廃棄場は6か所に1か所ほどしかありません。当てにせず、すすぎ用の水は自分で用意しておきましょう。
| 州 | 公共の汚水廃棄場 | すすぎ用の水栓あり |
|---|---|---|
| ニューサウスウェールズ州 | 347 | 56 |
| クイーンズランド州 | 324 | 42 |
| 西オーストラリア州 | 238 | 36 |
| 南オーストラリア州 | 199 | 38 |
| ビクトリア州 | 181 | 40 |
| タスマニア州 | 80 | 14 |
| ノーザンテリトリー | 23 | 4 |
| オーストラリア首都特別地域(ACT) | 1 | 0 |
必要になる前に探しておく
トラブルを防ぐコツは、タンクが満杯に近づく前に、次の汚水廃棄場の場所を把握しておくことです。夜間に施錠されるところもあるので、利用できる時間、車が入れる高さや幅、鍵・暗証番号・料金が必要かどうかも確認しましょう。
北部やアウトバックでは汚水廃棄場どうしの間隔が長く、メンテナンスで閉まっていることもあります。人里離れた区間では、必ず予備の候補をもう1か所決めておきましょう。キャラバンパークの受付で、宿泊客以外も使えるか聞いてみるのも手です。
- 次の汚水廃棄場を前もって探す
- 利用時間・鍵・料金を確認
- 人里離れた区間では予備の候補も
必要な道具をそろえる
ホースと接続部品は、車に合っていてしっかり固定できるものを使い、作業中は手袋をはめましょう。飲料水用の道具とは完全に分けておきます。汚物用のホースを、飲料水の蛇口ですすぐのは絶対にやめてください。
汚水廃棄場に手洗い設備があるとは限りません。使い捨て手袋と手指消毒剤を、汚水用の道具と一緒に積んでおきましょう。
- 汚水用のホースと接続部品
- 手袋と手指消毒剤
- すすぎ専用のホース
正しい使い方
汚水廃棄場は1車線の進入路にあることが多いので、ほかの車が通れるように停めましょう。まずトイレの汚物(ブラックウォーター)を捨ててすすぎ、次に生活排水(グレーウォーター)を流します。最後に周りも水で流し、次の人に後始末を残さないようにしましょう。
汚水廃棄場の蛇口から清水タンクに水を入れるのは、飲料水とはっきり表示されている場合を除いて、絶対にやめてください。車内のものに触る前には、手を洗いましょう。
トイレ用の薬剤は、排水を受け入れる設備で処理できるものを使いましょう。地方の汚水廃棄場には浄化槽につながっているところがあり、強い薬剤は、浄化槽を機能させている微生物の働きを損なうことがあります。
- トイレの汚物が先、生活排水はあと
- そこで飲料水は絶対に補給しない
- 浄化槽対応の薬剤を使う
カセット式か固定タンクか
カセットトイレは汚水廃棄場まで持ち運べるので、車を動かさずに空にできます。公衆トイレの建物に汚水廃棄場が併設され、Toilet Mapに載っているところもあります。ただし、カセットを空けてよいのは、そのための表示があるトイレか汚水廃棄場だけです。
トイレ用の固定タンクの場合は、汚水廃棄場まで車で行き、排出口の真上に車を合わせる必要があります。混雑した施設や、進入路が狭い町では、これが意外と手間になります。
車の仕様が許すなら、予備のカセットを用意しておくと、人里離れた区間で汚水廃棄場に寄らずに過ごせる期間がおよそ2倍になります。
- カセットは持ち運んで空ける
- 固定タンクは車ごと移動が必要
- 普通のトイレは絶対に使わない
生活排水
シャワーやシンクの生活排水は、汚水廃棄場かキャンプ場が指定する場所に流します。車のそばの地面に流してはいけません。ルールは土地の管理者によって違うので、キャンプ場のページを確認しましょう。
設備のない場所でキャンプするなら、ビクトリア州の州有林のルールが目安になります。洗い物の水は川やクリークから50m以上離れた場所に捨て、トイレの穴は深さ30cm以上、水路から100m以上離れた場所に掘ります。
- キャンプ場のルールに従う
- 洗い物の水は川から50m離す
- ビーチには絶対に流さない
やってはいけないことと罰則
雨水の排水溝は、処理されないまま川や水路に直接流れ込みます。地面や茂みに汚水を捨てることは、州の環境法で汚染行為として違反になります。
ニューサウスウェールズ州は2024年4月に不法投棄の罰則を強化し、公共の場所に50リットルを超える廃棄物を捨てる行為を、独立した違反として定めました。国立公園やビーチなど環境上守るべき場所では、罰則がさらに重くなります。
不法投棄は、無料キャンプ場が閉鎖される原因にもなります。住民が通報して自治体が対応すると、その場所は誰も使えなくなります。
- 排水溝は水路に直結
- NSW州では50リットル超の投棄は独立した違反
- 不法投棄で無料キャンプ場が閉鎖に
旅の習慣にする
多くの旅行者は、メーターが満杯を示してから慌てるのではなく、決まったタイミングで空にしています。よくあるのは、タンクが半分以上たまっているときに汚水廃棄場の前を通ったら空ける、というやり方です。
タンクの容量は、リットルではなく日数で把握しておきましょう。清水が何日もつか、生活排水のタンクをいつ空ける必要があるか、トイレが自分たちの人数で何日もつか。この日数で、設備のない場所にどこまで行けるかが決まります。
- 満杯になる前に決まったタイミングで空ける
- 容量は日数で把握
- 半分たまったら空ける目安
ルート上のスポット
出発前に確認
ルールや状況は変わります。出発前に公式情報と、目的の公園やキャンプ場のページをあらためて確認してください。
よくある質問
オーストラリアでキャンピングカーのトイレの中身はどこに捨てられますか?+
汚水廃棄場で空にします。公共のものはショーグラウンド、休憩所、観光案内所、ロードハウスにあり、National Public Toilet Mapに載っています。専用の汚水廃棄場があるキャラバンパークも多くあります。排水溝や地面には絶対に捨てないでください。トイレに流してよいのは、カセットの廃棄用と表示されている場所だけです。
オーストラリアでは生活排水を地面に捨ててもいいですか?+
原則としてできません。生活排水は汚水廃棄場か、キャンプ場が指定する場所に流しましょう。設備のない場所では、ビクトリア州の州有林の基準にならい、洗い物の水は水路から少なくとも50メートル離れた場所に捨てます。
そのまま旅へ
立ち寄り先を保存して、旅全体を計画
保存したスポットから順路を組み、距離を計算し、日付、メモ、やることリストもまとめておけます。



