オーストラリアには、国内にも検疫区域があります。持ち込めない果物や野菜、汚れたままの道具を運ぶと病害虫を広げるおそれがあり、その場で罰金を科されることもあります。
買い出しの前に確認
ルールは品目によって違い、どこから来てどこへ向かうかによっても変わります。州境や検疫区域の境界を越える前に、旅行者向けの公式情報を確認しましょう。
よく問題になるのは、生の果物や野菜、はちみつ、植物、土です。オーストラリア国内のスーパーで買ったものでも、制限の対象になる場合があります。
検疫用の廃棄ボックスを使う
手持ちの青果は州境までに食べきり、残った制限品は検疫用の廃棄ボックス(Quarantine Bin)に入れましょう。食べ物を車内に隠したり、道ばたに置いていったりしてはいけません。
業者が処理した市販品なら持ち込めると公式に案内されている場合は、レシートとパッケージを捨てずに取っておくと安心です。
- 次の州境のルールを確認
- 青果はまとめて分けておく
- 道具の汚れを落とす
キャンプ道具の手入れ
ブーツやテント、自転車、スタック脱出用の道具(リカバリーギア)についた土、種、植物のかけらは落としておきます。指定がある地域では、水系をまたいで移動する前に、水辺で使った道具を乾かしておく必要があります。
手入れした道具は長持ちしますし、アリや雑草、病原体を次のキャンプ場に持ち込まずに済みます。
要注意はフルーツフライ(ミバエ)の規制区域
南オーストラリア州とタスマニア州、ビクトリア州とニューサウスウェールズ州の一部には、フルーツフライの侵入を防ぐ規制区域があります。区域内への生の果物や一部の野菜の持ち込みは禁止されていて、州境には廃棄ボックスが置かれ、検問所でもチェックが行われています。
「知らなかった」は通用せず、罰金の対象になります。南オーストラリア州の州境やタスマニア州のフェリーターミナルでは、検査はごく日常的なものです。探知犬がいる検問所もあります。
現実的なのは、州境に合わせて買い出しの予定を立てることです。越える前に冷蔵庫の中身を減らしておき、越えたらすぐに買い足しましょう。お金はかからず、これだけで問題そのものがなくなります。
- 州境の手前で冷蔵庫を空に
- 州境には廃棄ボックスあり
- 知らなくても罰金の対象
タスマニア州と西オーストラリア州
タスマニア州では、フェリーで着いても飛行機で着いても、生鮮の青果、植物、土、はちみつ、使用済みの養蜂用具の持ち込みが制限されています。本土にいる病害虫のいくつかが、タスマニアにはいません。その環境を守るためのルールで、到着したターミナルでしっかりチェックがあります。
西オーストラリア州は、エア・ハイウェイ(Eyre Highway)をはじめ東側から州に入る道路に検疫所を設け、果物、野菜、はちみつ、植物、土の持ち込みを制限しています。ナラボー平原を越える前に食料を買い込んだ旅行者が、ここで引っかかりがちです。
どちらの州も最新の持ち込み制限品リストを公開していて、その内容は病害虫の発生状況に応じて変わります。前回の旅行のときのルールを当てにせず、出発前に確認しておくのが確実です。
- タスマニア州はフェリーターミナルで検査
- 西オーストラリア州はエア・ハイウェイに検疫所
- リストは発生状況で変わる
土と道具が運ぶ雑草や病気
ブーツやテントのペグ、自転車、車についた土は、植物の病原体や雑草の種を地域から地域へ運んでしまいます。西オーストラリア州で問題になっているフィトフトラ菌による立ち枯れ病(Phytophthora dieback)もこうして広がり、在来の植生に広い範囲で深刻な被害を与えてきました。
地域を移るときは、靴や道具の汚れを落としましょう。立ち枯れ病の発生地域では公園の入口に洗浄ステーションがあるので、そこを利用します。標識で指示がある場所では、整備された歩道や道路から外れないようにしてください。
薪も病害虫を運びます。薪の持ち出しを制限している地域もいくつかあり、州をまたいでまとめて運ぶより、現地で買うほうが安心です。
- 地域を移るたびにブーツを洗う
- 立ち枯れ病の洗浄ステーションを利用
- 薪は現地で買う
検疫はなぜ大切なのか
オーストラリアの農業は、海外にいる多くの病害虫と無縁です。それを守っているのは国境での水際対策と、それと同じくらい重要な国内の州境での検疫です。フルーツフライが一度発生しただけで、その地域の生産者が輸出先を失うこともあります。
在来の生態系にとっても事情は同じです。立ち枯れ病やマートルさび病(myrtle rust)、外来の雑草の侵入によって、広い範囲の自然が元に戻らないほど変わってしまいました。その多くは人が運んだもので、防げたはずのものです。
ルールを守るのに必要なのは、数分の手間と、買い出しを少し工夫することだけです。州境の廃棄ボックスは面倒なものではなく、ロードトリップのいつもの流れの一部と考えましょう。
- 一度の発生で輸出先を失うことも
- 病害虫を運ぶのはたいてい人
- 州境に合わせて買い出しを計画
州境に合わせた冷蔵庫のやりくり
検疫のある州境を越える数日前から生鮮品を減らしていき、越えたらすぐに買い足しましょう。お金はかからず、同じ食材を二度買うこともなく、罰金のリスクもまったくなくなります。
調理済みの食品や加工食品は一般的に問題ないので、州境を越える日は缶詰や乾物、調理済みのものを中心に献立を組むとうまくいきます。どれが対象になるかは推測で決めず、最新の制限品リストで確かめておくと安心です。
州境の廃棄ボックスは、罰則を受けずにルールを守れるように置かれているものです。ボックスに捨てるのと、申告していない青果を持っていて見つかるのとでは、扱いがまったく違います。
制限品リストは病害虫の発生状況に応じて変わります。前回の旅行のときの情報を当てにせず、いまの状況を確かめることが欠かせません。
- 越える前に冷蔵庫の中身を減らす
- 調理済み・加工食品はたいてい大丈夫
- 最新の制限品リストを確認
ルート上のスポット
出発前に確認
ルールや状況は変わります。出発前に公式情報と、目的の公園やキャンプ場のページをあらためて確認してください。
よくある質問
オーストラリアで果物や野菜を持って州境を越えられますか?+
できないことが多いです。フルーツフライの規制区域や州ごとの検疫ルールによって、生の果物や野菜、はちみつ、植物の持ち込みが制限されています。制限品のリストは、進む方向や区域によっても変わります。
オーストラリアの州境の検疫所では何をしますか?+
制限品を境界の手前にある廃棄ボックスに捨てるか、申告するかのどちらかです。捨てるのは無料ですが、持っているのが見つかるとその場で罰金になります。西オーストラリア州と南オーストラリア州の州境では、検査はごく日常的に行われています。
そのまま旅へ
立ち寄り先を保存して、旅全体を計画
保存したスポットから順路を組み、距離を計算し、日付、メモ、やることリストもまとめておけます。



